作家デイヴ・ココの頭の中へようこそ。
今回は僕の作品「オペレーション・フリークショウ」が取り上げる社会問題や題材について答えていきます。
本を書くことを生業にする人全て違ってくると思いますが、僕の場合はどうなのでしょうか?
前回の動画「作家としてのモチベーション維持」と同様、レイ・フィッシャーと対談形式でお届けします。
日本語ダイジェスト版
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Q. 「オペレーション・フリークショウ」は子供への性的暴力や個人による復讐の正当性など、時事的な社会問題が書かれていますが、この作品が読み手にどんなインスピレーションを与えるかを聞きたいです。
A.
ココ(僕):
特に時事的な問題を意識したわけではないよ。これらは世の中に常にあったものであり、今も多くの人が苦しんでいるからね。
個人の復讐劇については・・・うん、子供の頃からKCジョーンズやパニッシャーといったフィクションのキャラクター見てきているから、批判するどころか応援したくなる。
突き詰めれば、スーパーヒーローもみんな個人でそれぞれが悪と信じるものを倒しているからね。
悪人は殺されて当然と信じている。
僕がこれから書く物語にも登場すると思うテーマの一つに、「誰が誰を悪人だと決めるのか」ということ。言うまでもなく、これは現実世界でも一人一人の立ち位置によって決まる白黒つけられないグレーゾーン。
でも世界中の誰もが「これは確実に悪だ」と即答できる最も忌み嫌われる罪は何かと考えた時、時事問題や社会現象関係なくこの本に出てくる悪人がやっていることだろうと思い当たるんだ。
「誰かがこの悪を懲らしめなければ」と読者に思わせ、それを退治してくれるヴィジェランティは自分の人生で見てきたものを通して、正当な「罰し屋」なんだ。
僕にとって「ヴィジェランティ」(個人の復讐劇)はいつでも魅了してくれるテーマだから、この先もたくさん書いていくと思う。
フィッシャー:
僕はココよりはもっと白黒はっきり分かれないストーリーの方が好みかな。
もっとグレーな話を読者に読んでもらうことで、彼らにも「これは罰せられるべきなのか?」と考察してもらえる物語が書けたらと思う。
ココ:
うん、わざとあやふやにするのもストーリーに深みを出してくれるからいいと僕も思う。
読者が本を読み終わった後に、「ん〜、全員が殺されなければいけなかったのかな?」って思い返してくれるような作品が書けたら最高だ。
「オペレーション・フリークショウ」では、児童に性的暴力を働いた人物のリストがあって、そいつらを全員殺そうと計画を練るんだけど、いつだって計画ってのは完璧じゃないからね。
中には本当に殺されるほどのことをしたのか?と考えさせられるグレーゾーンがもちろん出てくる。
フィッシャー:
司法制度もたくさんの穴があるし、「どこまでなら許せるか」の度合いも個人によって当然異なってくる。
例え刑期を終えた元囚人がいたとしても、被害者やその家族がまだ許すことができないこともあるし。
人間というのは本当に更生されるのか?いつ更生されたと認められるのか?そもそも人が人を更生することは可能なのか?
ココ:
僕がパニッシャーで、君はデアデビルだね。笑
君は更生を信じるんだから。
フィッシャー:
全ての事件や犯罪を一概にすることはできないけどね。
でももっとこういったことをこの先他の作品でも書いて行けたらと思ってる。
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